国内メーカー人気車種の特徴(走りやすさ・燃費・デザインなど)
車は国産乗用車だけを見ても多数の車種があり、人気車種と不人気車種の格差が大きいです。
人気車種は新車の売れ行きが良いことに加え、将来売る時のリセールバリューが高いメリットがあります。
国内メーカー人気車種の特徴や強み、人気の要因をまとめました。
N-BOXが売れる理由
いま、もっともたくさん売れている車がホンダのN-BOXです。
デザイン性・居住空間・安全装備など多数の強みがありますが、ライバルをリードしている最大の要因がエンジンです。
車両重量が重くて空気抵抗を受けやすい軽トールワゴンは、NAエンジンだと非力に感じやすい問題があります。
N-BOXはNAエンジンタイプでも最大出力58馬力を発揮するパワフルなエンジンを搭載しています。
割安かつ故障の少ないNAエンジンでも走行中のストレスが少ないことが評判になり、歴史的な大ヒットに繋がりました。
トヨタ・アルファードの事例
高級ミニバンでライバルを寄せ付けない地位を確立しているのがトヨタのアルファードです。
2015年発売の3代目になってからは、エルグランドやオデッセイなどのライバルを更に引き離す独壇場を築いています。
昨今は会社の役員が乗る社用車を高級セダンからアルファードへ代替するケースが増加するなど、新たな需要を獲得して販売台数を伸ばしています。
アルファードが先代以上にヒットしている最大の要因はデザイン性です。
加えてトヨタの強みである乗り心地の良さと内装の質感が高評価に繋がっているのでしょう。
ロングセラーのデリカD5
デリカD5はフルモデルチェンジを長年していないにも関わらず、三菱では1番の販売台数を確保しています。
他メーカーのミニバンと比較しても堅調な販売台数を維持していて、モデルチェンジサイクルが短いミニバン市場では異例のロングセラーを続けています。
デリカD5はフロントマスクのデザインが好評なことに加え、スライドドアを搭載したミニバンでは唯一SUV要素の強い構造が特徴です。
三菱のマーケティング力と企画力が、ミニバンで悪路走破性能を求めるならデリカD5一択と呼ばれるほどの人気車種を生み出しました。
HV車はプリウス・アクアが強い
低燃費が売りのHV車はトヨタのプリウス・アクアが強いです。
昨今はライバルメーカーも遜色のないカタログ燃費を出していますが、HV車のパイオニアで長年ライバルをリードし続けたことでブランド力を築いたのでしょう。
HV車は通常のガソリン車より複雑な構造のため、後発組みのメーカーに比べて安心感が強いことが売れ行きの衰えない要因です。
中古車価格との関係性
人気車種と呼ばれる車は、中古車の流通価格が高い共通点を持っています。
N-BOXやアルファードなど国内需要が高い車種のほか、海外輸出需要が高いランドクルーザー、ハイエースなどもライバルを圧倒する人気を集めています。
ここで紹介したデリカD5も海外輸出需要が中古車市場での人気を支えているなど、新車のブランド力と中古車価格は密接な関係です。
中古車価格が高い車種は買いたくても手を出しにくい理由でブランド力が高まり、新車も売れやすくなる相乗効果が出ています。
一方で燃費やデザイン、走行性能が優れた車を作っても、中古車価格が安いと新車の売れ行きも落ちてしまうものです。
中古車価格が決まる要因は複数ありますが、海外から人気の高い日本車は中古車価格の推移が新車の人気やブランド力に大きな影響を与えています。