新型コロナで影響を受けた自動車関連の仕事
2020年より世界的な大流行を巻き起こしている新型コロナウイルスは、自動車関連の仕事にも大きな打撃を与えました。
ただし、大半の仕事は2020年3~5月に1回目の緊急事態宣言などで経済が大きく停滞した際の、一時的な被害に収まっています。
自動車メーカーのエンジニア・事務職など大企業かつデスクワークの職種は、テレワーク中心の働き方へ変化しています。
自動車関連の仕事が新型コロナでどのような影響を受けたのか、職種別にまとめました。
製造業
製造業はコロナショックと騒がれた2020年3~5月の時期に工場を閉鎖するなどの事態に追い込まれました。
工場を稼働停止にした背景は感染予防対策のほか、中国製部品を中心に部品の供給が止まってしまったことが大きく関係しています。
2020年の夏以降は全般的に持ち直し、安定した仕事量を確保している事業者が多いです。
開発系
テレワークやオンライン会議の導入による働き方の変化はありますが、仕事量に大きな変化はありません。
一部のメーカーは収益悪化に悩まされていますが、開発予算を縮小される動きは限定されています。
社会全体が大きく変わっている中で開発の手を止めるワケにはいかないと考えているメーカーが多いのでしょう。
販売系
新車販売は一時的に大きく落ち込み、その後は前年比で微減程度の被害で済んでいます。
中古車市場は活況で、公共交通機関での移動を回避する目的で手頃な価格かつ納期の早い中古車を購入する人が増えているようです。
営業職は客先を訪問する外回り業務が減少し、電話営業の比率が高まっています。
整備系
最初の緊急事態宣言中は全国的に交通量が大きく落ち込みましたが、整備関連の仕事量に大きな影響はありませんでした。
車検や点検による需要が安定していて、走行距離が減っても経年劣化する部品があるため、整備入庫車の単価にも目立った落ち込みはありませんでした。(某整備工場スタッフ談)
物流・運送
通販需要の拡大などで物流の仕事量は増加しています。
また、新型コロナの影響でガソリン価格の下落や渋滞の緩和につながり、仕事効率が上がり収入が高まったドライバーが増えているようです。
もちろん運ぶ物によって仕事量が激減した物流・運送系の仕事もありますが、全体的にはコロナ禍の中で堅調だった職種です。
出張サービス系
ハウスクリーニングなど生活を楽にするためのサービスは需要が減っていますが、出張修理などトラブル対処系のサービスは需要が増加しています。
新しい生活様式への変化で在宅時間が増え、水廻りや電気・ガスのトラブルが増えているようです。
また、休日に自宅で過ごす時間が増えた影響から、リフォームの需要が高まっています。
一方で家庭教師などオンラインで代替できるサービスは仕事が減少しました。
娯楽関連
自動車は大きく分けて生活や仕事を目的にした実用性を重視したものと、娯楽に特化した2つの需要に分けられます。
多くの方は通勤や買い物からドライブ・旅行などの娯楽まで幅広い用途で1台の車を活用していますが、一部で娯楽に特化した需要の仕事・サービスがあります。
一例をご覧ください。
- カスタムショップ
- モータースポーツ関連
- 旧車(クラシックカー)関連
- 観光バス
- 高級スポーツカーの販売
- 車関連のイベント
感染予防の観点からイベントが相次いで中止やオンライン化されたほか、経済情勢の不透明感から自動車関連の娯楽にお金をかける人が減っています。
自動車以外の職種にも言えることですが、生活に必ずしも必要のない娯楽特化系のサービスは新型コロナによる影響が非常に大きいです。